読売新聞の解説記事から
『メディア 米国のいま 問われる信頼』という解説記事が、読売新聞に3回にわたって掲載されました。
第一回: SNS虚報削除 後手
第二回: SNSで世論誘導 拍車
第三回: 最新技術×フェイク=危機
という内容でした。
これまでは日々のニュースを、「信頼できる」とされる大組織の新聞やテレビから手に入れていました。
しかし現代は、そうした新聞やテレビが報じるニュースでさえも、インターネットの世界、それもSNSを通じて手にするようになっています。
こうしたSNSを介してニュースを得る状況は、ニュース源がどこなのかといった意識を低下させて、時には誤った情報をSNSを介して拡散させてしまう結果を引き起こしてしまいます。
そうした状況を、「問われる信頼」「危機」という表現で警鐘を鳴らしているのです。
ボクたちが育った環境は、新聞やテレビは事実を伝えるという信頼感がありました。
それと同じ感覚で、キミたちが育つ環境の中でSNSの情報を信頼することは、非常に危険なのです。
『偏向報道』ならぬ、『偏向視聴』
その記事の中で、気になる部分がありました。
当時は16年に行われた米大統領選前夜。読まれる記事は共和党候補を目指していたドナルド・トランプ氏の話題のほかは、セレブのゴシップなど芸能ニュースばかり。災害や事故などのニュースが流れても、ランキングを人為的に操作しないと上位に登場しないこともしばしばだった。
「データを見れば、誰もが自分の自分が好むニュースしかクリックしないという事実に驚くはずだ。それもクレイジーで毒々しい話題であればあるほど読まれる」
誤った情報をSNSに紛れ込ませるほうの問題だけでなく、読む側が自分の好むニュースしか読まないという偏向視聴が、大きな問題となっているのです。
このことは、『東大英語の入試問題を解いてみた』や『事実の見つけ方』の記事で伝えたかった内容に、通じるものがあります。
つまり、一方的なものの見方しか受け入れない個人(社会)の危険ということです。
https://yourmomentoftruth.com/2018/05/14/post-319/
SNSだけでなく新聞も読もう
こうした中で、ボクたちやキミたちができることは、
必ず情報源を確認する。
一方だけでなく、多様な意見や情報に耳を傾けた上でカンガエル。
ではないかと思います。
そんなことを感じさせてくれる新聞記事でした。
SNSで情報を得るのも良いですが、新聞の解説記事をじっくりと読んでカンガエルことも、ぜひトライしてみてはどうでしょうか。