鉄道マニアよりビジネスパーソンこそ読むべき

趣味&健康

いすみ鉄道のブランド

鉄道マニアなら、知っている方も多いと思いますが、国鉄木原線が第3セクター化された鉄道です。
千葉県の房総半島の東側、大原駅から山の中へと進んでいきます。
途中、大多喜城のある駅にも停まります。

いすみ鉄道が社長を公募したことは、一時期、大きな話題となりました。
その公募社長であった鳥塚亮さんが書かれた本が、こちらです。

この本を読んで、心にしみる人というのは、下の写真を見て「何かを感じる」人だと思います。

なんてことはない、ただのディーゼル列車です。
しかし、ここに写っているキハ20とキハ52。
アラフィフは少年時代にとてもお世話になりました。懐かしい国鉄時代の列車です。
ですから、この車両を見ると、自分の少年時代の記憶がオーバーラップしてくるのです。

今の季節、菜の花と桜が沿線を彩っていることと思います。
今年は行けなかったので、ぜひ来年は「行こう」と思います。

「行きたい」と「行こう」の差

この本の中で、もう一度しっかりと思い直そうと考えさせられたところがあります。

澤田さんの著書の中に、「ハワイへ行こうと思わない人はハワイへは行けない」という一節がありますが、これは一つの真理だと思います。
ハワイはご存じのようによいところです。
誰でも行ってみたいと思いますよね。
でも「行ってみたい」ではなくて「行こう」と思わなければ行けないのです。

本当にこれは真理だと思います。
「行きたい」ではなく「行こう」。
「やりたい」ではなく「やろう」。
そう考えないと、絶対に実行には移せないというのは、自分自身でも強く感じます。

鳥塚さんは、長年にわたってブログを書かれてきています。
いすみ鉄道前社長 鳥塚亮の地域を元気にするブログ
私も大ファンのブログなのです。
あまりに膨大な記事数なので、これから新たに読む人はちょっと大変かもしれません。
そのときどきに、鳥塚さん自身が思い立って旅?に出る記事があります。
旅に出るというよりも、列車に乗りに行くというほうが正しいのかもしれません。
社長の仕事も大変な中、夜の飛行機で北海道に飛んで、そこから夜行列車に乗って帰ってきて、また仕事に行くといったような。
これも「行きたい」と思っているだけでは、きっと実行に移されていないんですよね。
鳥塚さんは「行こう」と考えるから、実行に移すことができているんだろうなと。

アラフィフとして、「やりたい」から「やろう」へと気持ちを変える大切さを、あらためて思わされました。

半分はマネジメント論

仕事をしていて、彼我の差を強く感じることがあります。
それはマネジメント教育。
偏見かもしれませんが、日本企業のマネジメント教育って、すごく弱いと思います。
最近でこそ、企業内もグローバル化してきているので、大企業を中心にグローバル標準でのマネジメント教育を徹底するようになってきたとは思います。
しかし、いまだに昔ながらの「管理職研修」を続けている企業も多いのでは。
このマネジメント教育ですが、オフジョブの研修として受ける部分も大切なのですが、それ以上にオンジョブで上司の振る舞いから学ぶ部分が大きいと思います。
はるか昔に、外資系企業に出向していたことがあり、その当時に欧米系の上司から気付かされたことがいくつかありました。
そこで学んだことが、40代を過ぎて自分自身がマネジメントの立場になる中で、とても役に立っていることは確かです。
そんな外資系企業であたり前のマネジメントスタイルについても、第3章で著者が語っています。
「いすみ鉄道式昭和流ビジネス論」と銘打っていますが、そこで書かれている内容は、多くの企業で働く中堅社員にも参考になることがたくさんあると思います。

この本は、鉄道マニアより、ビジネスパーソンこそ読むべき本だと思うのです。

タイトルとURLをコピーしました