名阪は順当に
10月30日に大阪大学
https://www.osaka-u.ac.jp/ja/admissions/faculty/general/files/2021yokoku_201810.pdf
11月22日に名古屋大学
http://www.nagoya-u.ac.jp/admission/upload_images/181122.pdf
と、2021年度入試の方針を発表してきています。
どちらも英語外部試験のA2レベルを出願資格とし、共通テストの記述式問題の結果を加点するという方針で、国大協の指針に沿った順当なものとなっていました。
東北の反乱?
そこへきて、12月5日に東北大学が真逆の方針を発表したのには、驚きました。
http://www.tnc.tohoku.ac.jp/images/news/H33housin.pdf
英語の民間試験受検を求めることはせず、また国語の記述式問題の結果を点数化することもしないというものです。
「CEFR におけるA2レベル以上の能力を備えていることが望ましい」ことを出願基準とはするものの、出願要件とはしないということです。また点数化もしません。
『英語認定試験については,公平公正な受検体制の整備や成績評価などに関しこれまでに様々な問題が指摘されており』ということで、東大が懸念を表明していたことを、より深刻に受け止めた結果としての方針表明になっています。
国語の記述式問題の結果を点数化しないそうです。『ただし、合否ラインに志願者が同点で並んだ場合,記述式問題の成績評価が高い志願者を優先的に合格とします。』ということで、ボーダーラインに並んだ際の最後のふるい分けに使うので、まったく利用しないということではありません。
こちらは『段階別評価を点数化すること自体が段階別評価の理念に整合しない恐れ』があることを示すとともに、『点数化した場合の点数の開きが本来の成績差を合理的に反映したものとは考えられず,受験生の不公平な扱いとなる恐れ』もあることから、成績に加点するなどの措置は行わないということです。
なお数学については、記述式問題の結果を加点するとのことです。
東大のほうが穏当?
こうしてみると、いろいろな批判が出ていた東大の方針のほうが、英語民間試験のA2レベルを出願要件にするということで、まだ穏当に見えてきます。
東大が国大協の指針に従わないと、他の国立大学が右に倣えで従わなくなると仰っていた方々もいますが、そんなことはなさそうですね。
従うところは従うし、従わないところは従わない。
大学の個性が見えて、それはそれで良いように思います。(文科省はそうは思ってないでしょうけど。)
そろそろ京都大学が方針を出してくるでしょうか。
京大こそ、独自の哲学で反乱してくれるように予想するのは、私だけでしょうか。
(ちょっと表現が不謹慎かもしれませんが。)