いや、見えないということ
慶應義塾大学が2021年度入試の方針を発表しました。
http://www.admissions.keio.ac.jp/exam/2021ippan_notice.html
1.大学入学共通テストは利用しません。従来のとおり,各学部のアドミッションポリシーに則った入学者選抜を実施します。
2.英語外部検定試験は利用しません。従来のとおり,英語外部検定試験の受検およびスコア等の提出は課しません。
将来的な英語外部検定試験の利用については,引き続き検討を行います。3.学部一般入学試験のインターネットによる出願の際に,「主体性」「多様性」「協働性」に関する経験について,入力を求めます。
すごい、すごすぎる。
高大接続改革で話題になっているネタを、すべてばっさりと切り捨てました。
引き続き検討はするんでしょうけど、少なくとも2021年度入試は、まったく変えないということです。
おひざもとから崩れる?
中教審の高大接続改革で旗を振ってきたのは、元慶應義塾長の安西氏。
そのおひざもとが、まったく採用しないというのは、これまた不思議と言えば不思議。
慶應が、どうしてそのような判断に至ったのかは、ぜひ開示してほしいなと思います。
結局のところ
9月に東大が方針を発表した際に、以下のブログを書きました。
https://yourmomentoftruth.com/2018/09/27/post-558/
その中で、今回の高大接続改革を推進してきた安西氏が、東大を痛烈に批判している記事に触れました。
http://kyoiku.yomiuri.co.jp/torikumi/jitsuryoku/iken/contents/55.php
論争にもなっていないと思いますが、それをマスメディアは「東大vs慶應」と、はやしたてていました。
しかし、こうして慶應義塾大学もまったく動かないのであれば、「東大vs安西氏(文科省)」でしかなかったのかなと思います。
それを遠巻きに眺めている「慶應」という構図でしょうか。
英語民間試験の採用うんぬんなんて、いつまでもバカげた話ばかりで、高大接続改革の本質がどんどん遠のいていかないか、心配この上ありません。
そうならないことを願うばかりです。