大規模集中型から小規模分散型へ

ご当地発電 ミライ科

学び直し

アラフィフになって、勉強したいことは何かを考えました。
ひとつは英語で、まずは数十年ぶりのTOEICに挑戦しました。
さらに、高校の教科書を購入して世界史を学び直しています。
他には何をしようかと考えていましたが、ふと思いついたのは「エネルギー」です。
大学時代は、理系かつそちら方面の専門だったもので、数式や科学的な解釈はそこそこ覚えていると思います。
ですが、今、学び直したいと思うのは、社会課題としてのエネルギーです。

時代の流れ

戦後復興から高度成長へと、日本の主流は「大規模集中」だったと思います。
石油コンビナートが建設され、中東から輸入された原油から、LPG、ナフサ、灯油、軽油、重油に分けられ、そこから様々な石油化学製品が大量に生産されました。
発電でも、大規模ダムが建設されたり、大型の火力発電所、さらには原子力発電所といったように、環境に負荷をかけながらも、経済成長に追いつくために発電量の拡大が進められたわけです。
しかし成長から成熟へと社会が変化する中で、資源やエネルギーに対する考え方も大きく変わってきました。
プラスチックなどの石油化学製品はリサイクルされて再利用されるようになっています。
エネルギーに関しても、環境への負荷を下げて供給し、よりスマートに利用するようになっています。
そうした時代の流れを踏まえて、エネルギーを学び直そうと思います。

中高生向けがとっつきやすい

ということで、まずはいくつか本を読もうと考えたのですが、そういう時は中高生向けの本を最初に読むのが王道。
選んだのは、この本。

岩波ジュニア新書は、中学受験のころに、息子が読むばかりで、自分ではほとんど読んでいませんでした。

小規模分散型の発電で、地域社会が地域社会のエネルギーを自分たちでまかなう。

大規模発電では、大手建設業の独壇場で、地場の雇用は下請けとして一部をカバーするだけ。
運用についても、大手電力企業にノウハウが蓄積されていくだけで、地域社会には周辺サービスが求められるだけ。
いっぽうで、『ご当地電力』は地域社会が地域社会として自立するための一つの方策であることを示しています。

本書の中で紹介されているデンマークのソーレンさんの言葉。
「島の将来にとって私たちにいま何ができるのか」

この言葉に、社会課題に対するこれから必要とされる私たちの姿勢が集約されている気がします。

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