バカロレアって?

インターナショナル ミライ科

もう一つの県立

前回、広島県の大崎上島にある2つの県立高校のうち、県立大崎海星高校について書きました。
https://yourmomentoftruth.com/2019/09/23/post-783/

今回はもう一つの広島県立広島叡智学園です。
県立大崎海星高校は高校1年から3年までの3学年のみですが、広島叡智学園は中学1年から高校3年までの6学年ある中高一貫校です。

多くの企業では掲げられているMission、Vision、Value(MVV)を、広島叡智学園でも示されています。

Mission
学びを通じて平和な社会づくりを実現し続ける存在となることを目指す

Vision
社会の持続的な平和と発展に向け世界中のどこにおいても地域や世界の「よりよい未来」を創造できるリーダーを育成する
「学びの変革」の目指すべきモデルとなる

Value
「グローバルな視野」と「地域に根ざした心」の双方を大切にし、主体的に学び続ける「ラーニングコミュニティ」を形成する

地域とグローバルの両方の視点を持ったリーダーを育てようとしていることが、よく分かります。

大崎海星高校では、遠方からの入学者のための教育寮でしたが、広島叡智学園は全寮制の学校となっています。また国際バカロレア導入候補校となっており、第一期生が高校1年になる前年の2021年度中に認定されることを目指しているそうです。

公立の国際校

他の都道府県の公立でも、同様の取り組みをしている学校があります。
東京都立国際高校、神奈川県立横浜国際高校、市立札幌開成中等教育学校(候補)、さいたま市立大宮国際中等教育学校(候補)などが挙げられます。
さいたま市立大宮国際中等教育学校では、最初の4年間は全生徒共通のカリキュラムで進め、最後の2年間を3つに分ける予定です。その1つのグローバルコースでは、広島叡智学園と同じ国際バカロレアのプログラムを導入予定となっています。
学費の高い私立校だけでなく、公立校でもバカロレアのプログラムで学ぶ機会が得られるというのは、非常に魅力的なことだと思います。

そもそもバカロレアとは?

国際バカロレア(International Baccalaureate)は、その頭文字を取って『IB』と呼ばれることもあります。
スイスで設立された国際バカロレア機構が認定する教育プログラムのことを指し、国際バカロレアが認可した学校にのみ提供されます。日本国内にも約40校のバカロレア認定校が存在し、さらに候補校もあるのでさらに増えていくと思われます。バカロレア認定校で学ぶ生徒は、独自のカリキュラムに沿った授業を受け、国際バカロレア機構が課す試験を受けます。この試験に合格するとディプロマ(認定証書)が与えられるのですが、このディプロマが世界的には非常に価値ある資格となっています。なぜなら、世界75か国約2500以上の大学の入学試験において、能力証明として活用されているためです。
バカロレアを絶対視するつもりはありませんが、グローバル化の流れの中の、一つの選択肢ではあると思います。
こうした取り組みを、首都圏ではなく、高齢化が進む過疎地域に設立した公立中高一貫校で進めていることは、非常に興味深いことです。

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