早稲田大学の会見
5月30日に、早稲田大学が2021年度の入試について発表したことは、先週のブログで書いたとおりです。
そして6月7日に、早稲田大学が会見を開き、2021年度の入試について説明をしたそうです。
ホームページで公表しただけではまったく目もくれなかった各メディアが、今回は一斉に報道しました。
毎日新聞の記事
しかし、その中で気になる表現が。
政経学部は英語の民間検定試験の得点も採用し、学部独自試験は外国語、国語、地理歴史、数学を廃止して日本語と英語の長文の記述式2問を新設する。
(出典:毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20180608/k00/00m/040/066000c)
「日本語と英語の長文の記述式2問を新設」というのは、かなり端折った表現になっていないでしょうか。
そもそもの早稲田大学のプレスリリースは、
「学部独自試験は1科目のみを90分間で実施します。なお、日英両言語による長文を読み解いたうえで解答する形式とし、記述解答を含む。」
だったはずです。
そこから考えると、毎日新聞の表現は、かなり違和感を感じます。
本当に会見での話をメモしたものから、記事を起こしたのでしょうか???
まさか配布資料に目を通しただけで、ちゃちゃっと記事にしていないですよね?
大学が会見で伝えようとしたであろう「意志」が、まったく伝わってこないのが残念です。
独自試験を1科目実施すること。
日本語と英語の長文読解が必要となること。
記述回答を「含む」こと。
これらは会見でも話していそうですが、本当に記述式は2問と説明されたのでしょうか。
もしそうだとしても、2問であることが大学側が伝えようとしているポイントなのでしょうか。
いずれにせよ、2018年度中には詳細が明らかになるので、それまで待つことにしましょう。
記事らしい記事
同じ早稲田大学の会見を記事にしたものですが、このような背景も含めての記事はとても参考になります。
長文を読み解く独自試験を実施へ
また、学部で学ぶ力をみるために、カリキュラムの特色をふまえた独自試験を実施する。具体的には、教科の枠を超えて日本語と英語の長文を読み解く独自試験(配点70点程度)を導入する。英語で図表を読み解かせたり、日本語の社会科学的な思考を問うたりする考えで、記述解答を含む。文章を読んだうえで自分の考えを述べる問いも想定している。英語の民間の資格・検定試験(外部試験、配点30点程度)も全員に課す。学部教育を日本語と英語の両言語で行う方針をふまえた改革という。
(出典:高校生新聞 http://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/3999)
伝える力が大切であることを、あらためて思い知らされました。